北海道R&B祭2013
2013年11月9日土曜日。
この日のことは今後の北海道のR&Bシーンの中でずっと語り継がれてゆくこととなるでしょう。
【北海道R&B祭 2013】
ROCKフェスはたくさんあるのに
R&Bに特化した大規模なイベントが極端に少ない現状を憂い、
そんな中、遠く南の地では【福岡R&B祭】なるものが行われていると知った時は
なんと羨ましい!とギリギリ嫉妬したものでした。
が、ここ北海道・札幌でも
地元のR&Bシーンを盛り上げようと志を高く持ったSRBF projectによって
【札幌R&B祭】というイベントが開催されており、これまで多くのアーティストが参加、
確実に回数を重ねてきていました。
そのような地道な活動が実を結んだと言える今回の【北海道R&B祭】。
会場のZepp Sapporoには満杯の観客!!
ここにはこんなにもR&Bを愛する人がいるんだ、と実感し、その熱量に感動しました。
出演陣もとにかく豪華!
こんな凄い顔ぶれのライヴを一気に見れてしまうなんて贅沢の極み!!
ということで、この伝説の一夜を順不同・駆け足ですがまとめてみます。
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このイベントの総合MCはTEE。
気さくで飾らない人柄が滲む楽しいおしゃべりに何度も会場が沸きました。
もちろん歌の方でも「Baby I Love U」のLovers Mixで一気に観客をひとつにし、
あたたかな空気が広がりました。
歌の披露は1曲のみだったので、もっと聞きたいっ!と思った方は
是非10/26にリリースされたアルバム「オールティーズMusic」をチェックしてみてくださいね!
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12/4にはメンバー2人それぞれがソロ作品「solo」と「AOZORA」をリリースするMAY’S。
様々な彩りの楽曲の中からこの日はR&Bテイスト強めのセレクトでした。
ヴォーカル舞子の美しさもあって、女子力高い感がハンパない!
彼女の声は発せられた瞬間、
綺麗な花びらになって伸びやかに舞っているようで、気持ちいいひとときでした♪
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女子力と言えば宏実もほんっとにキュートで!!
札幌の女子ダンサーズを従えて歌ったあのステージ、可愛すぎてキュンキュンでした。
また、CIMBAとは「奇跡」、Full Of Harmonyとは「Why」を披露、
こういう共演もこのようなイベントならではですよね。
レインボウヴォイスと称される歌声、まさに七色に輝くようでした。
らぁぶ♪
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そしてキュートさはもちろんパワーも超ド級だったJASMINE。
あの細い体のどこからあんなパワフルな歌声が出てくるのでしょう!
同世代の女性からカリスマ的人気を誇る彼女の歌は
誰にも負けない強さと、その裏に隠し持つ繊細さが同居していて
聞いていると力だけでなく痛みも同時に感じるのです。
それがすごく人間的で、だからこんなにもソウルフルなのだと思いました。
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パワフルと言えば、男性陣代表はCIMBAでしょう。
艶とコクのある歌声、ゴスペルシンガーの如き豊かな声量。
天に突き抜けるような高音、エモーショナルな表現力、匂い立つ色気…
観客をひとりまたひとりと恋に落としていくようなステージでした。
もちろん私もまんまとフォーリンラブです。
名曲「REPLAY」も歌ってくれて、たまらなかった!
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あくまでソフトなシルキーヴォイスを聞かせてくれたのはJAY’ED。
まるで甘やかなミストで会場全体を覆うかのような
ジェントルでスウィートな雰囲気に誰もがうっとり。
「サングラスをなくしてしまったのでお客さんの顔がよく見えて照れてしまう」なんて
お茶目でシャイな一面も見せてくれました。
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雨の匂いがする歌声、と言われたのはFaith Evansですが
LEOの歌声にもそんな匂いがありました。
独特のハスキーヴォイスはワイルドさも併せ持ちつつ
なんとも切なくて、胸をしめつけます。
JUJUのカヴァー「やさしさで溢れるように」も披露した彼のライヴの間だけ
見えない雨が静かに降り注いで会場をしっとり濡らしているようでした。
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MIHIROの歌はものすごく“届く”歌。
まるで空気砲のように歌声が、そこに乗せた想いが、
聞く者の心の奥の方に直球ど真ん中で撃ち込まれるような感覚です。
11/13発売のNew Album「XOVER」収録曲「Change for you」も披露、
新曲にも関わらず会場のテンションを下げることなくしっかりロックしていたのは
やはりその歌ヂカラ故なのだと思いました。
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その一挙手一投足、歌声のニュアンスひとつひとつで
観客の視線もハートも、ものすごい勢いで引きつけてしまったのは三浦大知。
ダンサーズとがっつり踊り、ひとりで踊る場面ではしっとりと、
更に、マイクを下げてほぼ生声でアカペラを聞かせてみたり、これでもかと魅力を詰め込んだ4曲。
ラストチューン11/20発売Album「The Entertainer」収録の新曲「I’m On Fire」が終わった瞬間、
会場全体が地鳴りのようにどよめきました。誰もが興奮を隠すことができず
“凄いもの見ちゃった感”に高揚していました。やっぱりこの人、とんでもなかったです。
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トリを務めたのはFull Of Harmony。
Japanese R&Bシーンを牽引し続けるリヴィング・レジェンドF.O.H、さすがの貫禄!
この3人の歌声が重なった時のハーモニーには美しさだけでなく重みがあって
唯一無二の存在感を放っていました。
Zeppの隅から隅まで全てを巻き込んで爆発させるパーテイーロッカーっぷりもハンパなく
(「KABUKI道」ぶちあがったー!)
F.O.Hが最強で最高のヴォーカルグループであることを
あらためて道産子R&Bラヴァーの魂に刻みつけたパフォーマンスでした。
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東京ではなく、ここ札幌から発信していきたいという強い意思のもと
活動を続けてこられたSRBF project、Ryo、佐藤広大も今回のステージで歌声を披露しました。
地元にこのような素晴らしいアーティストがいることは私たち道民にとっての誇りですし、
彼らのおかげでこのような素晴らしいイベントが実現したことに
大きな感謝とリスペクトを送りたいです。
この北海道R&B祭をきっかけに私自身ももっと彼らのことを知りたいと思い、
そして多くの方にもっともっと彼らのことを知ってほしいという気持ちも強くなりました。
北海道のR&Bシーンをより盛り上げるために
今後もピヴォ店は様々な形で情報を発信していきたいと思っています。
そして、来年も再来年も…北海道R&B祭が毎年恒例のイベントになりますように!
【キクチ】